手袋/グローブ/グラブ
Glove(英)
籠手/篭手/ガントレット
Gauntlet(英)
ミトン/ミット
Mitten(英)/Mitt(英)
20cm〜50cm、200g〜1,200g

 手袋は外部刺激(熱、薬品などの刺激、衝撃、刃物による裂傷など)から手を保護するためのものです。
グローブはこの総称で、この中にガントレットやミトンも含まれます。

 手袋は基本的に指ごとに分けされた構造となっていますが、用途に応じ、指の部分がないものや、あるいは親指と他の全指との2股構造になっているものなどもあります。なお、この2股構造のものをミトンと呼びます。
ミトンは用途上厚くせざるを得ないもの(鍋掴みなど)や、それほど繊細な作業を必要としない場合(防具など)に用いられます。

 ガントレットはこの手袋の中でも、軍事的な用途に用いられるものを指します。
形状は肘近くの前腕部まであるものが一般的で、そこから指までを完全に覆う形となっています。
指は個々に分けされていますが、そうでないものは先の説明と同じでミトンと呼びます。
 このガントレット(およびミトン)の素材は中世の鎧のそれと同じで、革、鎖、金属片、板金などとなっています。
ガントレットは金属製だというイメージからなのか、前腕部の保護(カフ(Cuff))がついていないからなのかは分かりませんが、革、鎖製のものはグローブと呼ばれることも多いようです(どちらも同じものです)。

 ガントレットは、少なくとも紀元前5世紀には既にあったとされます。
刃物による戦争において腕や手は傷つきやすくまた大事な部位であったため、ここの保護は非常に重要でした。
しかし火器による戦闘に移行するにつれ傷を受ける危険性も低くなり、単に作業性を低下させるこのガントレットは戦場から姿を消していきました。