ホーンドヘルム/バイキングヘルム
Horned Helm(et)(英)/Viking Helm(et)(英)
2kg〜3kg

 紀元前800年頃のケルト民族を起源とする、両側頭部に象牙のような角がつけられた儀式用の兜。
イギリスの他デンマーク、スウェーデンなどの北欧地域で発見されています。
素材は古いものは青銅製で、鉄器時代に入るにつれ鉄製に推移していきます。

 そもそも実戦に使われるものではなく、バイキングが主に使用していたというものではない(実際に用いていたのはスパンゲンヘルム)のですが、今日では彼らが用いていた兜としてのイメージが定着しています。
このイメージは19世紀のスウェーデンから広まったようです。
またファンタジー界では、ドワーフが用いる兜として描かれることが多いようです。

 このホーンドヘルムは民族移動の間に失われてしまいますが、その流れを汲む奇妙な意匠を凝らした兜が、その後9世紀頃まで同様に儀式に用いられました。