鉄の処女/アイアンメイデン
Iron Maiden(英)

 前部で両開きになるように作られた、高さ2mほどの人形の形をした中世の拷問具
中は人が入れるよう空洞になっており、扉を閉めると、内壁に取り付けられた無数の針(鉄串)が中の人間を刺す仕組みになっています。
針は急所を外すように取り付けられ、長時間苦しむように設計されています。

 ただ、鉄の処女が実際に使用された一切の記録はなく、現存するものも全て模造品で、それらには言うまでもなく使用痕はありません。
鉄の処女の名の初出は1,793年のヨハン・フィリップ・シーベンケース(Johann Philipp Siebenkees)が記した著書で、これを基にした小説が出回って以降、鉄の処女の模造品が作られるようになりました。
これらは16世紀に作られたという「ニュルンベルクの鉄の処女」を基にしているとされますが、それも第二次世界大戦時(1,945年)に焼失してしまいました。