酒場/パブ/タバーン
Pub(英)/Tavern(英)
酒場宿/イン
Inn(英)

 タバーンは紀元前3,500年にはあったとされる大衆酒場で、「倉庫」「作業小屋」を意味するラテン語の「Taberna」が語源。なお、「小料理店」を意味するギリシア語の「Taverna」もこれに同じ。
定義は文化やその国の法によりまちまちですが、アルコール類と、それに付随する軽食(つまみ)を出すことでほぼ共通します。

 タバーンは人々の社交場としての特色が強く、後にこの語は「公共の家」を意味する「Public House」の略語となる「Pub」に置き換えられていきます。
パブは19世紀中頃に出来た比較的新しい言葉で、この語が世間に広く普及する一方で、古い味わいを出す目的でタバーンの語は今でも使われ続けています。
 なお今日の日本ではパブというと風俗の意味合いが強くなっていますが、むしろビアホール(Beer Hall/Beerhouse/Alehouse)の雰囲気がこれに近いと思ってください。

 これら酒場には宿泊施設を持つものも存在しますが、通常、これは特に「イン」と呼んで区別します。
ローマ帝国が街道を整備していく中で生まれた旅人用の施設で、酒場と宿泊施設の他、厩舎を併設するものも少なくありません。
 現代では「旅館」がこれに類する語で、ホテルなどにも、古い味わいを持たせる目的でつけられることもあります。