ユグドラシル(/世界樹)
Yggdrasil(l)(英)/Mimameidr(英?)

 北欧神話の宇宙論にある9つの世界を繋ぐトネリコの大樹。
なお世界の根幹となる樹の概念はこれを含め他いくつかの宗教思想の中でも見られ、世界樹という呼び名はこれらの総称。

 Yggは「恐ろしい」という意味で、それが元になったYggrは北欧神話の主神オーディンの別名の1つ。
Drasilは乗用馬(Steed)の意味で、これらよりユグドラシルは「オーディンの馬」という解釈が為されています。
ただし他にも説があり、単純に「恐ろしい馬」、あるいは「絞首刑に用いる馬」など。

 ユグドラシルの3本の根はいくつかの世界を経由しながら、最終的にそれぞれの水源となる泉に達します。
1つはアースガルドのウルザンブルンの泉。
1つはヨトゥンヘイムのミミルの泉。
そしてもう1つはニブルヘイムのフヴェルゲルミルの泉です。

アースガルド
(Asgard)
天上のアース神族の国
アールヴヘイム
(Alfheim)
高地のライトエルフの国
ニブルヘイム
(Niflheim)
北方の氷の国
ヴァナヘイム
(Vanaheim)
西方のヴァン神族の国
ミッドガルド
(Midgard)
中央の人間の国
ヨトゥンヘイム
(Jotunheimr)
東方の巨人族の国
ムスペルヘイム
(Muspelheim)
南方の炎の国
N
W E
S
スヴァルトアールヴヘイム
(Svartalfheim)
地下のダークエルフの国
ヘルヘイム
(Helheim)
地下深くにある死者の国
北欧神話の9つの世界。
天上2界、地上5界、地下2界構造。

 ユグドラシルの幹にはラタトスク(Ratatosk)というリスがいて、樹を上下に移動して各界へ情報を伝える役目を果たします。
またニブルヘイムにはニドヘッグ(Nidhogg(r))という大蛇がいて、ユグドラシルの根をかじり続けているとされます。