ゴブリン/ブラウニー/ホブゴブリン/コボルド/レプラコーン
Goblin(英)/Brownie(英)/Hobgoblin(英)/Kobold(英)/Lepracaun(英)

 ゴブリンはヨーロッパ、ホブゴブリンとブラウニーとレプラコーンはアイルランド、コボルドはドイツにそれぞれ伝わる、小人型の妖精

 ゴブリンの語源は、ギリシア語の「子供」を意味する言葉より。
いたずら好きな妖精で、時には笑って許されないような行為もしばしば。

 コボルドはゴブリンと同じもので、それがドイツ語になったもの。
ただし活動範囲は坑道にまで広がっており、銀を卑金属にすりかえるものとして知られるようになります。
この卑金属というのが現在のコバルト(Cobalt)で、これはコボルドが名前の由来となっています。

 ホブゴブリンとブラウニーとレプラコーンは、いずれもアイルランドの先住民がモデルとされています。
ホブというのは「妖精のような」という意味で、レプラコーンは「片足の粗い革靴」を意味します。
ブラウニーは先住民の茶色の服、または茶色い体毛を指しており、日本語で言うと「茶色さん」の意味になります。
 彼らはミルクなどの報酬で家事を手伝う小人妖精とされていますが、これは金銭の概念がなかったアイルランド先住民に対し、物品の謝礼で労働力を借りていた姿を描いていると言われます。
ただし、彼ら先住民は自分たちの民族衣装に誇りを持っており、そのため衣類を謝礼として渡そうとすると、自分たちの文化をないがしろにされたと腹を立て、家を去ったとされています。

 これらはいずれも清教徒によるフォークロア(民間伝承)追放運動によって、邪妖精、あるいは小鬼として姿を変えることとなります。

 なお、今日ホブゴブリンはゴブリンのリーダーとして扱われていますが、本来はこのように、全くの別物です。