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ナイトメア Nightmare(英) |
中世ヨーロッパ圏が発祥の悪夢を見せる悪魔で、日本語訳は「夢魔」。
「Mare」は古英語で「霊」や「悪魔」という意味で、サンスクリット語のマーラー(魔羅。悪魔の一種)が語源とされます。
「悪夢を見せる」というと一般には魔術的なものを連想しますが、ナイトメアが見せるそれは外的要因によるものだったようです。
例えば寝ている人に馬乗りになって首を絞めるなどで、圧迫感や恐怖感を与えることにより悪夢を見せるとされます。
日本で言うところの「金縛り」がこれに近いでしょうか。
死者が夜中に墓を抜け出し、寝ている人間の首を絞めて回ったものがナイトメアの起源、とも言われています。
そういう意味では、アンデッドの部類に入ります。
睡眠中の赤ん坊の上に何かがかぶさるなどで窒息死してしまう事件が起きると、当時はこれはナイトメアの仕業とされました。
今日ナイトメアというと黒馬の姿で描かれますが、これはMareが英語で雌馬(古英語では「Mere」)の意味を持つため、「夜の雌馬」と誤解されてしまったことによります。
本来は人型の悪魔で、そのためインキュバスやサキュバスと同一視されることもあります。