ゾンビ
Zombie(英)

 ブードゥー教の刑罰の一種で、テトロドトキシン(フグの毒)を主成分とした神経毒によって、思考能力を破壊された人。
「ゾンビ」というのは本来、ブードゥーの蛇型の神を指します。

 この神経毒はゾンビパウダーと呼ばれ、罪人とされた人の靴底に仕込んでおいて、皮膚より体内へと取り込ませます。
ゾンビパウダーを用いられた人は一定時間仮死状態(呼吸も心臓も止まります)に陥った後、再び息を取り戻します。
この間に脳細胞は酸欠でその機能の大半を失い、思考はなく、ただ命令に従うだけの存在になってしまいます。
ブードゥーの神官は、このゾンビを隷属化して、労働力として用いていました。

 今日あるゾンビのイメージは、土葬されていた人間が墓の下から蘇ったもので、思考能力はなく、動きも遅く(俗語でゾンビは「のろま」を指します)、アンデッドの中では弱い部類に入ります。
映画『ゾンビ』でもそのイメージですが、物量で恐怖感を演出しています。
また、ゾンビに殺された人間もまたゾンビになるという話もあります。