北欧の神話や伝承を語る上で欠かせない資料。
エッダは大分して、古エッダと新エッダの2種類に分けられます。
「古エッダ(Elder Edda)」は1つの作品ではなく、独立して存在した詩らを指します。
分かりやすく説明しますと、日本各地に残る伝承歌を「民謡」とひとくくりとして呼ぶようなものです。
詩の形式をしていることから、「詩のエッダ(Poetic Edda)」とも呼ばれます。
なお、後にコペンハーゲン王立図書館に納められたという、キリスト教の司祭セーンムンド(Saemundar)がまとめた「王の写本(Codex Regius)」も、この古エッダに含まれます。
「新エッダ(Younger Edda)」は古エッダを元に、学者であり歴史家のスノリが纏めたものです。
そのことから新エッダは、「スノリのエッダ(Snorri's Edda)」とも呼ばれます(または「散文のエッダ(Prose Edda)」とも)。
1,222〜1,255年に三部作に渡って記されたもので、1,300〜1,600に記された写本のうちの7つが、現在主要なものとして残っています。
なお「エッダ」とはスノリが名づけたもので、本来彼の著作である新エッダのみを呼ぶ言葉でしたが、後に区別するためにもう一方を「古エッダ」と呼ぶようになりました。
