グレムリン
Gremlin(英)

 航空機悪戯し、故障させる妖精
ロアルド・ダール(Roald Dahl)の小説『グレムリン(The Gremlins)』(1,942)が初出。
身長6インチ(15.24cm)、赤い鼻と短い角、航空服にゴーグル、工具という姿は、1,943年のディズニー絵本によるもの。

 著者は旧イギリス海軍航空隊(Royal Naval Air Service(RNAS))に所属しており、小説はその当時の機体の故障経験を基にしています。
語「グレムリン」は1,920年代にRNASで生まれたとも言われますが、著者は小説が初出で、その後RNASやその他の組織に広まったと証言しています。

 語源については明言されておらず、そのため伝わっている説は全て憶測となります。
説には以下のようなものがあります。
アイルランドの妖精、「グルアミン(Gruaimin)」と「ゴブリン(Goblin)」の合成語。
Gruaiminはアイルランドゲールで、「Gruaim(無愛想)な(小さい)人」の意。
古英語で「怒らせる」を意味する「グレミアン(Gremian)」より。
(「Gremian」はアングロ・サクソンの男性名としても使われる)
当時RNASで飲まれていた「フレムリンビール(Fremlin Beer)」より。


 以降、様々な作品においてグレムリンが登場しますが、これらは名前が同じだけの別のものがほとんどです。
中でも有名なのは1,984年公開の映画『グレムリン(Gremlins)』で、これに登場するグレムリンは、宇宙人が作り出した人工生物モグワイが変態した、エリマキトカゲに似た凶暴な生物です。