ハーピー/ハルピュイア
Harpy(英)/Harpuia(希)

 ギリシア神話に登場する、半鳥半女の三姉妹。ハルピュイアはギリシア語で、「かすめとる者」「むしりとる者」の意。
三姉妹はそれぞれ「アエロ(Aello:疾風)」、「オキュペテ(Okyupete:速く飛ぶ者)」、「ケライノ(Kelaino:真っ黒な嵐の雲)」といい、本来はクレタ島の、巻き髪も美しい風の三女神を指していました。
神族を血族に持ち(下図参照)、本来は尾白鷲がモデル。人語も介します。

    不毛の海の神
ポントス
大地の女神
ガイア
天空神
ウラノス
┌── ──┐

海洋神
オケアノス
タイタン族
テテュス
マス エレ
トラ

ハルピュイア

 彼女らは後に、ピネウス王の食卓を襲い、彼を餓死させるようにとゼウスから命を受けます。
結局これはのカライスとゼテスによって阻止されるのですが、このエピソード以降、ハルピュイアは貪欲で凶暴、そして醜くて不潔な、(人語も介せない)低知能な鳥女として扱われることとなります。
モデルも尾白鷲から、ハゲ鷹へと変化しています。