グール/ガスト
Ghoul(英)/Ghast(英)

 グールはアラビアの伝承に登場するモンスターで、災難、恐怖を表すアラビア語の「アルグール(Alghul)」が語源。
このアルグールは、ペルセウス座のベータ星、アルゴル(Algol)の名前の元になっています。

 現地アラビアでは砂漠に棲む、動物(特にハイエナ)に変身できるジン(≒悪魔)とされています。
墓を荒らして屍肉を食らったり、砂漠に旅人を誘い込んでその肉を貪ったりするとされます。
このため日本では、食屍鬼と訳されます。

 これに対してH・P・ラブクラフトの物語では、地下に棲む夜行性の亜人種として描かれます。
元々は人間だったのですが、屍肉を食らう内にそのようなモンスターになったとされます。
こちらのグールは屍肉のみを食べるとされ、生者を襲ったりせず、それらとの知的な会話も行えるとされます。

 アンデッドモンスターとしての地位を確立するのは、TRPGD&D』以降のことです。
こちらは生きている人間も食べ、接触による麻痺能力を持ち合わせます。
エルフのみはその麻痺能力に対抗し得るのですが、グールの強力種であるガストのそれには敵いません。