Katana(日)
40〜70cm、300〜800g
70〜120cm、600〜1,000g

 日本刀は当初、直刃の両刃剣でした。
701年に作られた「小烏丸(こがらすまる)」はその中間で、カトラスのように、刀身の半分から先端までだけが両刃(擬似刀)となっています。
それ以降片刃の剣となっていき、1,000年頃から現在の打刀(うちがたな)の原型である太刀となっていきます。
ちなみに、「刀(かたな)」の語源は「片刃(かたば)」です。

 当時は野太刀や薙刀といった長柄武器が主流だったのですが、接近戦には短い武器の方が勝手が良く、刺刀(さすが)という短めの刀が用いられていました。
このあたりは西洋の短剣と事情が同じようです。

 戦国時代に入ると刀(打刀:うちがたな)と脇差の二本差しが主流となりますが、これらの使い分けもやはり混戦かそうでないかの違いによります。
脇差は飾り物と思われがちですが、決してそんなことはありません。

 変り種に、忍び刀(しのびがたな/忍者刀)と呼ばれる短めの刀があります。
これは片刃なのですが反りがなく、が四角い形状をとっています。
これは忍者が塀を越える際の足がかりにするためにこうなっています。

 刀はバイキングソードと同じ浸炭法で作られているのですが、鉄の質が良く、軟鉄と鋼鉄のバランスも良いために、非常に硬く、それでいて適度なしなやかさを持ち合わせた、世界屈指の完成度を持ち合わせています。
切れ味でも、フランベルジュのような特殊な剣を除いては世界最高峰で、海外でも高い評価を得ています。
ただしその場合、中国や朝鮮で製造されていた倭刀(わとう:日本刀のコピー)も同一視されるようです。